恋する魔女
ブライアン・・・・?



何も言わないブライアンをジュリアは不思議に思った。




「ブライアン、どうしたの?」



そう聞くと、ブライアンは小さくため息を吐いた。



そして呟いた。



「仕事をしているとね、1日って長く感じるんだ。」


「えぇ。」


「だけど、君といる時はまるで・・・魔法がかかったみたいにあっという間に感じるんだよね。」


「えぇ・・・あたしもよ。」


「本当に?」



“もちろん”と答えると、ブライアンはニッコリ笑った。




「もっと、一緒にいたいって思うわ。」



確かに、魔法を隠すのは大変だし、使えないとすごく不便・・・・・



だけど、あなたといたいから、不便でも大変でも出来るのよ。




「僕も一緒さ。もっと長い時間を君と過ごしたい。だけど・・・」



そこまで言うと、ブライアンは真剣な表情になった。




「僕だって、もう立派な男だ。物事の順序ぐらいはわきまえてる。・・・だから、その・・・」




大体次が想像出来てしまうが、ジュリアは瞬きもせずブライアンの言葉を待っていた。





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