恋する魔女
「ジュリアは、平気で僕に嘘を吐きます。」



・・・・・・・・え、ブライアン?




「最初、仕事はCAをやっていると言い、次には歯医者の受付をしていると言い、手料理だと嘘をついて魔法で出した料理を食べさせられたこともありました。」


「え、ちょっとブライアン??」


「全然僕の言う事も聞いてくれません。いつも自分のやりたいことを優先させます。」



ブライアンのジュリアに対する悪口を言うことに対し、ドーラは可笑しいのか笑いをこらえ、オズワルドは目を丸くさせている。




「もう、ブライアンそんなことあとでたくさん聞くから今は」



「それでも、僕は、ジュリアを愛しています!!」


「・・・・っ!」



ジュリアの言葉を遮って叫んだ声は、屋敷中に響き渡った。




「そりゃぁ、僕たちはまったく異なる環境の中で育った者同士です。習慣、文化、常識、違いを上げればきりがないでしょう。だから僕には信じられないジュリアの行動も今までに何度もありました。けれど、それでも、僕はジュリアがいいんです。ジュリアでなければいけないんです。」




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