恋する魔女
一瞬も目をそらさず、パパに向かって迷いなくぶつけるブライアンの横顔をジッと見つめる。




「パパ、あたしも同じよ。この先一緒にいれば、ぶつかることもたくさんあると思うわ。でもそれは当然のことだし、それだけであたし達が壊れることはないわ。いつも寄り添って互いのことを想い伝えて支え合う。それは人間同士でも魔女魔法使い同士も変わりないでしょ?」



分かって、パパ。


あたしの幸せは彼の側でしかありえない。


この世界のどこにも、あたしの幸せはないのよ。




「お前のいう事は分かる。だが、分かるか?わしの気持ちが。たった一人の愛娘を嫁に出す気持ちが」


「・・・・・・いえ、今の自分にはわかりません」


「あぁ、そうだろう。出来ればいつも幸せであってほしい。辛い目にはあってほしくない。傍にいてくれれば見守ることも可能だが、人間界にいくのならそれも難しい。」


「パパ、気持ちは嬉しいわ。だけど、小さいころからあたしをママに全て任せていたパパにそんなこと言われたくないわ。」


「ジュリア!?」


「ブライアン、止めないで。あたしの寂しさを埋めるために買ってくるお土産だって、嬉しいけれどそんなものは一時だけ。いつもママと二人で寂しかった。ブライアンは、そんなことないの。いつもあたしのことを考えてくれているわ。だからあたしも安心して我儘が言えるのよ。」




いつも寂しかったのはパパも一緒だったと思う。


巡回をして魔法使い界を守るのは大変なことだもの。




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