恋する魔女
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指を鳴らした途端、ブライアンの目には20人ほどの女性が映った。



しかし、それは全てジュリアだった。




「さぁ、この中から本物のジュリアを選べ。結婚は認めよう。だが、魔法使いになるか人間のままかを決める。」


「え?」




結婚は許してもらえるのか?



それじゃぁこれは、オズワルドが、結婚したジュリアを見守りたくて、こちらに置きたいという意思表示なのか。


ブライアンは、それならオズワルドのジュリアへの愛を尊重し、魔法使いになろうかと思った。



が、考えているうちに、ブライアンは20人のジュリアに囲まれた。


一度に喋られ、戸惑うブライアン。




たった一人の本物のジュリアを覗けば、あとは偽物だ。




本物のジュリアなら、今この場で僕に何て言うだろう。




「ねぇ、ブライアンやめて!!あたしは、人のために何かをする素晴らしい気持ちを教えてくれたあなたを愛しているの。」








「わかったよ。ジュリア。俺も同じ気持ちだからね。」



そういうと、ブライアンは20人のジュリアの中から一人を抱き上げた。




「彼女が、僕の愛するジュリアです。」



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