恋する魔女
「パパ、約束よ。あたしとブライアンの結婚を認めてちょうだい」




そんな親心など露ほども知らず、幸せな笑みをこぼすジュリア。




「わかったわかった。テストは合格だ。人間界でもどこへでも行けばいい。」




そう言い放ち、オズワルドが二人に背を向けた途端




「ありがとうございます!!」




と、ブライアンの声がした。




「パパ、あたしも、ありがとう。認めてくれて。あたし、今よりももっともっと幸せになるからね」




その後に聞こえるジュリアの声。





いつまでも子どものままだと思っていたが、いつのまにか大人に成長していた
娘。




そして、そんなジュリアが愛したブライアン。




お前が選んだ男だ。


私はもう、何も言わないよ。




「ブライアンにジュリア、これは私からの贈り物だ。受け取るが良い。」




オズワルドが両手を振り上げた。





人間界で幸せになれ、我が愛しきジュリアよ。





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