恋する魔女

｢ブライアン！｣



その日は、お互い都合があい(ジュリアはいつでもいいのだが)、二人は夕食を一緒にとることにした。




｢あ、ジュリア。｣



ブライアンのもとを走ってくるとすぐにギュッと抱きしめられた。



ジュリアも微笑むと、ブライアンの背中へ腕を回した。



｢あぁ、ジュリア･･･会いたかったよ。｣


｢ﾌﾌ あたしもよ。｣


｢たった数日会えなかっただけなのにな･･･｣


｢すごく淋しかったわ。｣



すると突然、ブライアンは思い出したように聞いた。



｢そういえば･･･今日変な夢を見たよ。｣


｢どんな夢？｣



何の気なしに聞くと



｢君の母だと言う人が出てきたんだよ。｣


｢え！？｣



はっ！そういえば････



《もしも、アンタが彼のせいで傷つけられたら、ただじゃおかない。海に捨てられようが火に投げ込まれようが、文句はなしだと･･･夢で直接言っとくよ。》



ジュリアは数日前に言われた母の言葉をその時すっかり忘れていたのだ。



｢な、何て言っていたの？｣


ジュリアが恐る恐る聞くと



｢義母が魔法使いでもいいのかい？だってさ。｣



ママ―――――！！！
何てことを言うのよ―！！



ジュリアは必死に笑顔を作り、｢そう、母は冗談が多くて困るわ。｣と平静を装いつつ、心の中で叫んだ。