恋する魔女
「あなたが、そんな人だったなんて思わなかったわ!!」


「ジュ、ジュリア、待ってくれ!!違うんだ!」



必死に弁解しようとするが、ジュリアは悲しさと恥ずかしさで頭に血が上ってしまった。



「あなたなんか最低よ!!」



そう言ってワインの中身をブライアンにぶちまけた。。



「さようなら!!」


「あっ!待ってくれジュリア、誤解なんだ!!」



ブライアンの言葉を聞かず、ジュリアは席を立ち上がり走りだした。




───────────・・・・



「っ・・・・・っく・・・・」



部屋(人間界で借りた部屋)に戻ってくるなり、クッションに顔を埋めて泣き出した。




どうして?


素敵な人だと、あたしを愛してくれてる人だと


心から信頼していたのに・・・


愛しているのに・・・




すると、突然携帯が光だし、メロディが鳴った。




ブライアン・・・・




画面には【ブライアン】の文字。



出ようか迷っていると、留守番電話に切り替わった。




『ジュリア!謝りたいんだ!迷惑じゃなければ、今すぐ会いたいんだ!

さっきどうしてあぁなったかは自分でも分からないんだ・・・。

ただ、彼女の素敵な身体に目が行ってしまって、君が見えなくなってしまっ・・ああ!!』



ブチッ!




ブライアンの嘆きは、機会の音で消されてしまいました・・・。




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