恋する魔女
「ジュリアじゃなきゃダメなんだ。振られれば次なんて・・・考えたくない。ジュリアしか考えられない・・・」



隣の同僚も、ブライアンのこの態度にかなり驚いてる様子だった。



ジュリアはというと、嬉しさと驚きで目から涙がポロリポロリ。




〈あ!こんなことをしている暇はないわ!早く仲直りをしなきゃ!!待っててブライアン!〉




そう言うと、再び姿を消した。



.・。*゚・.+。゚




────────────・・・


TRRR・・・・・・


「もしもし、ブライアン?ジュリアだけど・・・えぇ。分かってるわ、話がしたいの。・・・違うわ。ちゃんと話がしたいの!」



部屋へ帰り、人間の姿でとびきりオシャレをしてブライアンに電話をかけた。



待ち受け画面にある、メール20件着信50件には目もくれず・・・




「・・・それじゃぁね。」



もう、別れ話は聞かないよ・・・なんて、ブライアンてばどこまであたしを喜ばせれば気が済むのかしら。



緩む頬に手を当て、それから携帯を改めて開く。




“ごめん。君を心から愛してる”

“なぜあんなことを言ったのか僕にも分からない。だけど、言ってしまったことには素直に謝るよ。だから、許してほしい”

“君じゃなきゃダメなんだ”

“君しか愛せない。本当だよ。君しか考えられない”



臭いほどの甘いセリフがたくさん書かれてあった。



ジュリアは胸に剣を刺されるほどの、甘い甘い衝撃が走った。






< 31 / 217 >

この作品をシェア

pagetop