恋する魔女
ジュリアは驚いて声を上げてしまった。



周りのお客さんに見られて、急いで口を手で塞ぐ。



「そんなに意外?あたしがナンパされるのが。」


「あ・・・そういうことじゃないの。ただ・・・」



確かにコニーも可愛くないわけではない。


ただ、女らしいかと言えばそうでもなく。



「確かに、あたしは可愛くはないし、女らしくもないけどさ。」



思ってることを言われ、ジュリアは首をすぼめた。



「だけどね、あたしだってナンパの一つや二つ・・・」


「う・・・ごめんなさい。あなたがそんなにナンパを受けたことがあるなんて・・・」


「いや・・・嘘。ナンパなんて今回が初めて。」



これには苦笑いするしかなかった。




「だけど、上手くまけたのね。良かったじゃない?」


「あんたねぇ、他人事だと思って。あの男をまくのに一体どれだけ大変だったことか」


「あの男って?」


「だからさっきナンパしてきた男・・・ええぇぇ!!?」



ジュリアが引きつった笑顔で見ていると思ったら、なんと自分の後ろに、男がいたもんだから、これにはコニーも驚いた。




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