恋する魔女
「まさか君が、噂のジュリア嬢か・・・。」



ジュリア嬢?



聞きなれない呼び名にますます首を傾げるジュリア。



コニーも訳がわからないようで、口をポカンと開けている。



「実は君のことは社内でちょっとした噂でね。」


「噂?!まぁ、ブライアンから何かお聞きになったんですか?」


「いやいや、違います。」



そう言うと、ダニエルは隣からイスを引っ張ってきて座りだした。



それを見て、コニーは人知れず小さくため息を吐いた。




「ブライアンは、ねっからの仕事人間でしたから、まさかあんなに恋人に夢中になるなんて誰も思ってなかったんですよ。」


「仕事人間?ブライアンが?」


「えぇ。朝早く来て夜遅く帰る。上司の僕から見ても、あいつの仕事ぶりには尊敬しますね。」



ブライアンってそんな一面もあるのねぇ。



「その上、顔はいいんですが、女性とはあまり関わりを持ちたくないようなオーラを出していましたから、今彼女が出来て皆驚いているんですよ。」


「そうなんですか・・・。何とも不思議な気分です。」



アハハ・・・と小さく笑った。





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