恋する魔女
【ＳＩＤＥ：ブライアン】


翌日会社に行くと、僕から話さずとも向こうから来た。



｢やぁ、ブライアン。｣


｢あぁ、おはよう。･･･何だ？機嫌がいいな。｣


｢もちろん。とうとう俺にも春が来たんだ！｣


｢春？？｣



どうやら浮かれ頭になっているダニエル。



今まで付き合った女性のことを社内で話したことなんてなかったんだが。

あ･･･まだ付き合ってないんだった。

だが、どうやら本気らしいな。



ブライアンはダニエルの行動を慎重に観察していた。



｢そうさ。俺もようやく腰を落ち着ける時が来たようだ。あ、そういえば昨日お前の彼女に会ったぞ！なかなかの美人だった。お前が溺れるのも無理はないな。｣


｢あぁ、僕も聞いたよ。昨日の夜電話でね。｣


｢お、そうか。じゃぁ話は全て知ってるな。｣


｢あぁ。｣



知ってるとも。


昨日の夜にジュリアがとても心配していたことを話してやりたくなるくらい、ダニエルは上機嫌で･･･浮かれていた。




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