恋する魔女
「いいえ!こんなに素敵な女性を転ばせてしまったんだ。何か・・・そうだ!」


「え?」



男性はパッと顔を輝かせた。



「お夕食はもう済みましたか?」


「いいえ、まだですけど。」


「あぁ、良かった。ご一緒にいかがですか?お詫びにご馳走させていただきたい。」



こんなに素敵な女性は初めて見た。



この機会を逃すわけにはいかないぞ!!




男性の誘いに、ジュリアはとっても感激した。




あぁ、こんなに良い男性はあっちの世界にはいないわね。



ハンサムだし、なんて親切な方かしら。




「はい、喜んでご馳走になります。」




ジュリアが手を叩いて笑顔で答えると、男性は頬を染めた。




だが、すぐに調子を戻し




「ではレディ、まいりましょうか?」



と、腕を差し出した。



「えぇ、よろしく。」




ジュリアはそっと男性の腕に自分の腕をかけ、二人はよりそうように歩きだした。






< 5 / 217 >

この作品をシェア

pagetop