恋する魔女
今夜はブライアンから連絡が来ない。


待っていても、なかなかない。


どうして?


そんなに仕事が楽しいの?


あたしよりも?


本当は飛んでいきたいのよ。


すぐにでもあなたに抱きつきたい。




ジュリアは携帯を見つめながら、葛藤していた。




でもね、あたしはあなたを信じて待つって決めたから・・・それを破るわけにはいかないでしょ?



でも・・・・・・




ジュリアがとうとう涙が溢れそうになった時に突然




TRRR・・・・・・



「キャッ!!」



携帯が鳴った。



「も、もしもしブライアン!?」


「そうだよ。ジュリア、遅くなってごめんね。」


「いいえ、いいのよ。ずっと待ってた・・・。」



そう言えば、ブライアンは照れたように笑った。



そして思い出したように呟いた。




「そうだ。昨日ね、お店で君のイメージにぴったりの香水を見つけたんだよ。」


「香水を?」


「うん。送ったから、もう届くんじゃないかな?」


「もう、ちゃんと仕事してるの?嬉しいけどね。ありがとう!」



思わずニヤける頬に手を伸ばす。



すると・・・・・




ピンポーン





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