恋する魔女
｢ネックレス････？｣


｢そう。どう？｣


｢どうって････｣



ジュリアは箱から取出し、それを手に取った。



｢そんなに高いものじゃないけど君に似合うデザインだと思ったんだ。｣



照れたように、自身なさげに言う彼に、ジュリアは頬に一つキスを落とした。




｢あ･････あの････｣



頬に手を当てて驚くブライアンを見て、笑った。




｢嬉しいわ。こんな素敵なプレゼントは生まれて初めてよ！｣



目を潤ませる彼女を心から愛しく思ったブライアン。




｢いつか、もっともっと給料がたくさんもらえるようになったら、もっと良いものを買ってあげるね。｣


｢いいえ。お金なんて関係ないの。あたしはあなたがくれるものなら何だって嬉しいわ。｣



堪らずブライアンはジュリアを抱きしめた。







幸せ。


お金なんて関係ない。


あたしはお金がなくても良いものは手に入るもの。


だけど、どんなに高価なものも

どんなに美しいものも


ブライアンがくれるものには適わない。





ブライアンの優しいキスを受けとめながら、そう思ったのだった。





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