恋する魔女
その夜は夕食を済ませると、連絡先を交換し、彼に送ってもらい別れた。



送ってもらったといっても、人間界にジュリアの家はない。



だから、場所もでたらめだ。



ん?



どんな家に送ってもらったかって?



もちろん高級住宅街に立ち並ぶ、高級マンションですとも。



彼は、平静を装っていたが、内心は慌てていた。




彼女の家は、お金持ちなのか?



僕の給料なんかたかが知れてる・・・




そんな風に彼が落ち込んだとは知らず、ジュリアはご機嫌で母と父の待つ家に帰った。





.・。*゚・.+。゚




「ただいまぁ♪」



だが誰もいなかった。




きっと出かけたのね。



あぁ、でも今夜は素晴らしかった。



久々に心踊る気分だった。



誠実そうだし、あの優しい瞳。



ジュリアはすでに彼に心を奪われてしまっていた。





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