恋する魔女
【SIDE:ブライアン】



はぁ・・・心配だ。

何も起こっていないだろうか。

本当ならすぐにでも帰って、君の傍についていたいのに・・・。





《お前が、彼女を襲って関係を持ったという噂が流れているんだ。》



今朝、ダニエルから聞いた話だ。



彼女、エレン・ブラックウッドは今日、出社していない。



出張から帰った翌日は休んでもいいことになっているのだ。



ブライアンは片付けておきたい仕事があったため出社したが。




《まぁ、今までのお前の姿を見てわかっている奴らは信用していないし、噂をなくそうとしてくれてる奴もいるから、そこまで心配しなくてもいいだろうがな・・・。》



フッ・・・嬉しくないと言えば嘘になる。

だが、オレは自分の心配をしている暇ではない。

話を聞けば、彼女はかなりプライドが高いという。

あの件でオレにプライドをズタボロにされて、黙っている女じゃないそうだ。

もしも、オレが今いない隙にジュリアが何かされていたら・・・




ガタッ!!




そう思うと、いてもたってもいられなくなった。



ブライアンはダニエルの声を無視し、会社を出てジュリアの部屋へ向かった。




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