恋する魔女
彼の名はブライアン・クリントン。



27歳。



コンピューター会社に勤めているそうだ。




業界では有名な会社らしいが、ジュリアには検討もつかなかった。




ジュリアも職業を聞かれたが、仕事なんてしていない。



どうしたものか、考えた末に出た答えが




「いつも空を飛んでます。」




だった。



それを聞いた彼はCAだと思ったらしい。




「へぇ、立派なお仕事をされているんですね。」



と感心された。




空を飛んでますだなんて、何て可愛い人なんだ。



ブライアンの方もジュリアに惹かれ、もう夢中になっていた。




「では、色んな国へ行ったことがあるんでしょうね。」


「えぇ、それはもちろん。でも大体はヨーロッパをまわってますわ。」


「そうですかぁ。」


「えぇ!ショッピングを楽しむにはここで十分ですもの。」




その言葉を聞いて、今まで緩んだ顔で頷いていた彼がガクッとなった。




「ショッピング?!」



彼の異様な反応に、ジュリアはハッとして、何かまずいこと言ったかしら?と焦った。




「い、いえ・・・何でもありませんわ。」






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