恋する魔女
最近ますます綺麗になったジュリアに、ブライアンはたじたじなのだ。



「ブライアン?」


「・・・っえ?」



気付くと、間近に迫っていたジュリアの顔。



お互い座っているが、ジュリアの方が小さいので、どうしても上目遣いになる。


ジュリアはいつも“ブライアンはいつも余裕よね”と言うが、そんな訳はない。



余裕があるように見せているだけ。




君の前では、紳士でいたいし、頼りになる彼氏でいたいからね。




「何でもないよ。・・・そうだ、今日はちょっと相談に来たんだよ。」


「相談に?」



動揺している自分に気付かれたくなくて、急いで本題に入る。





「実は最近、ダニエルからコニーの連絡先を教えてくれとせがまれるんだ・・・。」


「コニーの連絡先?」


「うん。以前ナンパした時からずっと頭から離れないとか、俺にも春が来たとか・・・とにかくうるさくてね。ジュリアに聞いてくれって毎日頼みに来るんだ。」


「そう・・・」



ジュリアは考えているようで、上を向いて「う〜ん・・・」と唸っている。




それにしてもダニエルも変わったな。



まさか、一人の女性にしぼるようになるとは、正直思っていなかった。




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