恋する魔女
【SIDE:ダニエル】


今は喫茶店。


向かいにはコニーがいる。



ジュリアが言うように、コニーは特別可愛い顔立ちではない。



だが、ダニエルにはこれ以上ないほど、可愛いく見えるのだ。



仏頂面でレモンティーを飲むコニーに、頬が緩む。



だが今はそんなことはしていられない。



なぜなら



「さっきも言ったけど、俺は君のこと本気だから。」



そう。真剣に交際を申し込もうとしているのだから。



「素はそっちなんだ。」



レモンティーを置いてチラッとダニエルを見てコニーは呟いた。



「・・・・もとがそんな坊っちゃんキャラじゃないからね。」



“僕”なんて一人称は女性の前でだけ。



「じゃぁあたしは女性として見てないわけね。」



明らかに不貞腐れた目で見てきたコニーに



「そうじゃないよハニー。」



と、笑った。



「君とちゃんと向き合いたいからさ。だったら素でいかないと卑怯だろ?」


それに、君は坊っちゃんキャラ好きじゃなさそうだし。



そこまで言うと、コニーはフンッとダニエルから窓の外へ視線をずらした。




【SIDE:ダニエル(終)】


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