恋する魔女
「ねぇ、ジュリア・・・」


「・・・・・・・・・・」


「ジュリア・・・?」


「う〜〜〜ん・・・・・」



よく見えないわねぇ。


どうなってるのよ?



「ジュリア〜〜。」



ジュリアが中々構ってくれず、ブライアンは半ばいじけモードだ。



だが、ジュリアは気にせず問題の二人を凝視。



「ダニエルさん・・・ちゃんと言えたかしら。コニーもどんな返事をするのかしら・・・」



こんな物陰から覗いてみている事に対しても緊張があるし、二人がどんな会話をしているのかもとても気になった。



だが、ジュリアに無視され続けているブライアンもいよいよ限界らしい。



「ジュリア!!」


「キャッ!!」



ブライアンは突然ジュリアをお姫様抱っこをした。



「こんなとこで何するの?」


「君がいつまでも僕を無視するからだよ。」



いつも大人なブライアンには珍しい子供な一面。



「フフッごめんなさい。どうしてもコニーが気になってね。」


「それは分かるけど、ダニエルとコニーを二人にしたら、僕達は退散の予定だろ?」


「そうね。」


「せっかくのデートなんだから、僕達も二人で楽しもうよ。」


「分かったわ。ごめんね、ブライアン。」



そう言って、頬にキスをすれば、ブライアンは不服そうな顔になった。



だが、すぐに“街中だしね”と言って、ジュリアを降ろしたのだった。



< 85 / 217 >

この作品をシェア

pagetop