恋する魔女
どうしよう・・・

話すなら、まずはママからだわ。

パパには彼氏がいることすら話していないんだから。

それでなくても、彼氏が人間だなんて言ったら、ブライアンに何をするか・・・。



ジュリアは頭を抱える。



だが、ブライアンにそんなことがわかるはずもなく、困った表情のジュリアを見て



「・・・もしかして、僕とのことそこまで考えてなかった?」



切なげな表情で言うブライアンにジュリアはハッと顔を上げた。



「いいえ、違うの!あなたがあたしのことを真剣に考えてくれてることがとてもよくわかるし、あたしは嬉しいわ。ただ・・・」



あなたを会わせるのは簡単だけど生きて人間で帰ってこられるかしら・・・。



ジュリアがため息を吐くと



「ジュリア。」


「ん?」



返事をすると、ブライアンはテーブルの上のジュリアの手に、そっと自分のを乗せる。




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