恋する魔女
「ジュリア。僕は君が思っている以上に、君を愛してるよ。」


「ブライアン・・・」


「君が、何を思って僕をご両親に紹介するのを躊躇っているのかはわからない。だけど・・・」



ブライアンはじっとジュリアを見つめている。



「何があっても、僕は君を諦めないし、離さない覚悟がある。」



ブライアン・・・・



ジュリアはその言葉と真っ直ぐな眼差しから目が離せなかった。



だが、それと同時に、もう隠し通せない問題になっているかもしれないと、痛感した。



出来れば話したくない。


このままずっとあたしをただの人間だと思って付き合ってほしい。


結婚してほしい。



だが実際問題は無理な話だ。



自分の母親に、隠してくれと頼んだところで、すんなり頷く訳がないことぐらい想像がつく。





「例え君のお家がとんでもないお金持ちで、こんな平社員の僕を相手にしてくれなかったとしても、僕は何度でも説得にいくよ。」


「アハ・・・そっちの方が気が楽だわ。」



ブライアンは大分本気で言ったつもりだったが、ジュリアの言葉を聞いて、首を傾げるのだった。





自分の家が大統領でも、大富豪でも大物俳優でも、ジュリアにとってはその方が何倍も楽なのだ。


なぜかって?


答えは一つ。所詮は皆人間だからだ。




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