恋する魔女
その後は、タクシーで送ってもらい、ブライアンとは別れた。



“はっきりした日時は両親と相談するわ。”と言い、一応紹介する気持ちがあることだけは伝えたのだった。




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from│ブライアン
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今日は何だか無理を言って
ごめんね。

だけど、あれが僕の本心
だから分かっていてほしい。


愛してるよ。
僕の可愛いお姫様。

   ----END----




お風呂からあがると、メールが来ていた。



最後のセリフは毎回の決まり文句となっている。




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to│ブライアン
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いいえ。
こちらこそ“はい”と
言ってあげられなくて
ごめんなさい。

ただ、あたしもあなたの
ことを心から愛してるわ
それだけは疑わないで。


お休みなさい。
あたしの愛する人。

   ----END----


パタンと携帯を閉じ、ジュリアは本日何回目かのため息を吐く。



あたしの気持ちを疑わないで。

あなたの気持ちだって、疑わないつもりだから。

だけど、この不安は止められないの。




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