恋する魔女
【SIDE:ブライアン】



今日も社内は、慌ただしく人が動いている。




「おはようございます。」


「おはよう。」



後輩や同僚と挨拶を交わしながらブライアンは自分の席へとつく。



鞄を机に置くと、視線の先にある写真立てを手に持った。



写真はもちろんジュリア。




写真を見ながら、今朝のジュリアの電話を思い出す。



───────────・・・


「何だって・・・・?」


ブライアンは一旦思考がストップしたかと思うくらい、何も考えられなかった。



「どうして、急に・・・・」



かろうじて出た言葉がそれだった。



『ごめんなさい。』



電話ごしで謝るジュリア。



謝るくらいなら、今言ったことを撤回してくれ!




朝起きて会社に行く用意をしていると、ジュリアから電話がかかってきたのだ。



内容は・・・・・




「1ヶ月もパリを離れるってどういうことだよ!」





ジュリアが1ヶ月パリを離れるというものだった。






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