恋する魔女
だが、ジュリアはそれを変えるつもりはなかった。



必死でドーラを説得しようとした。



すると、ドーラが条件を出してきたのだ。




《1ヶ月。・・・1ヶ月お前と離れてあの男の心が変わらなかったら、人間のフリをして会ってやる。》




1ヶ月・・・・・・


バカップルには途方も無いほどの長い時間だ。


だが、ブライアンは自分のことを“愛している”とあれだけ言ってくれた。



ブライアンだったら、1ヶ月・・・待っていてくれるよね?



離れることの辛さと、不安でこんな条件なんか蹴ってやる!と一瞬過ったが・・・



ブライアンの愛がどこまで本気なのかが知りたかった。


もしも1ヶ月離れていても少しも揺るがなければ、自分が魔女だと言っても、そのままの愛で、愛してくれるのではないかと思ったのだ。



こんな試すようなことなんてしたくないし、してはいけないことも分かってる。



だけど・・・・・・



どうしても、自分が魔女だということがネックになっているジュリア。



魔女界に人間と結婚した、付き合った魔女などいるはずがなく、どうすればいいのかわからないのだ。


魔女だと素直にいうことも出来るが、それで壊れないとは言いきれない。


だから、ジュリアは本心からブライアンの愛を信じたいと思い、この条件を呑んだのだった。





ブライアン

待ってて・・・・・・・・

必ずあなたのもとに
帰るから・・・



愛してる─────────




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