Cold Phantom [後編]
※
懐かしい夢を見た気がした。
実際にはどんな夢なのかはよく覚えてはいないけど、懐かしい感じがしたのは事実だった。
微かに覚えているのは、「白い」事だった。
何もないんじゃないかと思わせるくらい、その場所は真っ白だった。
そんな場所を漂っていると、遠目に誰かが立っていた。
俺に解るのはそれだけだ。
夢の中でははっきりしていた筈なのに、目覚めると至極曖昧な表現になるのはやはり夢である所以だろう。
ただ、そんな曖昧な表現でも唯一解るのは、それが俺の失った過去の出来事だったのだろうと言う事だった。
そうでなければ、意味不明なそんな夢でも懐かしいなんて思わないだろうから…
懐かしい夢を見た気がした。
実際にはどんな夢なのかはよく覚えてはいないけど、懐かしい感じがしたのは事実だった。
微かに覚えているのは、「白い」事だった。
何もないんじゃないかと思わせるくらい、その場所は真っ白だった。
そんな場所を漂っていると、遠目に誰かが立っていた。
俺に解るのはそれだけだ。
夢の中でははっきりしていた筈なのに、目覚めると至極曖昧な表現になるのはやはり夢である所以だろう。
ただ、そんな曖昧な表現でも唯一解るのは、それが俺の失った過去の出来事だったのだろうと言う事だった。
そうでなければ、意味不明なそんな夢でも懐かしいなんて思わないだろうから…