Cold Phantom [後編]

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かつてその地域は独自の文化を持つ栄えた大きな街だった。

独自の文化を持っていたのは他の地域も同じではあったが、その地はその中でも模倣的な意味合いを持っているくらいだった。

先の大戦が起こる前までは…

かつての世界大戦後、その地は焼け野原と化してしまった。

高層ビルは跡形もなく崩れ去り、文化も人も全て消えてしまった。

戦争を生き残った人々はそんな荒れ果てた地に集まるようになった。

かつて「日本人」と呼ばれた人種がその地を求めたのだ。

その大戦後、９９％超ほどの日本人が死に絶え、微かに生き残った千人弱程の日本人はその地を拠点に小さな国を築きあげた。

国の名は「日本市国」かつては「大阪」と呼ばれていた地の事だ。

今から７０年前、２０７５年に起こった第三次世界大戦後の話だ。