Cold Phantom [後編]
その死者と先輩の過去に何らかの関係がある。

根拠は何もないが少なくとも可能性は0では無いと思う。

あれだけ発狂していたんだ。
それくらいのインパクトのある過去があってもおかしくないだろう。

「先輩の過去って…もしかして、俺が思っている以上に過酷な物だったのかな?」

俺は先輩を見ながらそうつぶやいた。

その時だった。

「ヒロ君…。」

「気が付いたッスか!?。」

俺は慌てて先輩の顔を見た。

だが、それと同時に先輩は寝返りをうち…

「みーちゃん…ごめんね。」

そう言って静かに涙を溢した。

「寝言か…」

そう言って俺はその涙をハンカチで拭き取った。

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