Cold Phantom [後編]
「うん、それが俺の名前だよ。君の名前は?」
「俺は猿川浩彦ッス。」
「猿川浩彦君…」
長池先生は名前を聞いた途端微かに表情を変えた。
何かを考え込むかのような表情だった。
「どうかしたッスか?」
「え?あ、いや…変わった名前だなって思って。」
先生はそう言ってまた表情を緩めた。
「君も…と言うか君が病院に電話してきてくれたって事は、君も祥子ちゃんの事を…」
「はい、大体は美咲先輩から聞いたッスよ。祥子先輩の事も、長池先生の事も。」
「…と言う事は君は俺の事を?」
「実際に会ったのは初めてッスよ。知ってたのは名前だけッス。」
そう言って、俺は名刺を財布の中に入れた。
「俺は猿川浩彦ッス。」
「猿川浩彦君…」
長池先生は名前を聞いた途端微かに表情を変えた。
何かを考え込むかのような表情だった。
「どうかしたッスか?」
「え?あ、いや…変わった名前だなって思って。」
先生はそう言ってまた表情を緩めた。
「君も…と言うか君が病院に電話してきてくれたって事は、君も祥子ちゃんの事を…」
「はい、大体は美咲先輩から聞いたッスよ。祥子先輩の事も、長池先生の事も。」
「…と言う事は君は俺の事を?」
「実際に会ったのは初めてッスよ。知ってたのは名前だけッス。」
そう言って、俺は名刺を財布の中に入れた。