Cold Phantom [後編]
-私達って端から見たら血の繋がってない姉弟みたいだね。-

あれは確か先輩が、他人から見た自分達の姿をどう思うのかと言う話をしていた頃だった。

あの頃はちょっと違和感があるなと思ってたけど気にはしなかった。

でも、今思うと謎だらけな台詞だなと思った。

「それなら、普通に(姉弟)で良いんじゃない?」

みーちゃん先輩は俺の言いたかった事を口にしてくれた。

確かに親戚じゃないから血は繋がっていないし、祥子先輩の言う事ももっともだが、単なる例え話で血の繋がりを口にするのは何だか不自然だ。

「祥子の過去に血の繋がってない義弟みたいなのがいたんじゃないのかな?」

「と言う事は祥子先輩は少しだけ失った過去と現在がごちゃ混ぜになってるって事ッスか?」

「予想だよ…あまり根拠の無い、ね。」

先輩はそう言ってミルクティーを少し口に含んだ。

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