ボーイフレンド

次の日の朝、廊下ですれ違ったけれど目も合わせてくれない。

話しかけようとしてもすぐにどこかへ行ってしまった。

真哉は私の事を避けている。

私は昼休み、真哉に屋上にくるようにメールを送った。


屋上で待っていると、真哉が来た。

「佐奈?」

後ろで声がしたけど、私は何故か振り向けなかった。

「何だよ。呼んだのはそっちだぜ? こっち向けよ。カレーライス超早く食って来てやったんだからよ!! 早食い選手権出れたな。ありゃ」

それでも私は何言わない。

すると、真哉が

「ここは、ウケるとこだろうが!! たとえおもしろくなくても!!」

といいながら私を蹴った。

かなり痛かった。ムカついた。

「痛いじゃんかあ! 何するの!!」

叫ぶと、真哉はごめんと謝った。

「それでこそ、お前だよ」

ケラケラ笑いながら真哉が言った。

その言葉に、また私は表情を暗くさせた。


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