純愛~妻が僕を殺すまで~
「嘘よ。違うわ。」
永眞は、ノートに明細書を挟めて閉じ自分の鏡台の引き出しにしまった。
「馬鹿なこと考えてないで掃除、そうよ!今日は、掃除をする日なのよ!」
永眞は、自分に言い聞かせて書斎を再び掃除し始めた。
頼りになる4歳上の夫は、女を作るなんて有り得ない。
気難しい所もあるが顔は、広いし世話好きだし…何より困った事があれば助けてくれる。
確かに風俗通いをする人ではあったがそれは、割り切った関係。
心配などする必要は、ない。
「大丈夫。考え過ぎだわ。」
永眞は、頭を振って考えを一掃し掃除に専念する。