純愛~妻が僕を殺すまで~
第3夜 小さな、小さな綻び
もう…あの頃には、帰れない。
妻がこんなにも傷ついているとは…知らなかった。
※ ※
殺人事件から早2日。毎日うなされる夫を尻目に妻は、晩酌をする。そして…気まぐれに家を夜中に出て行く。
夫は、自分のした事を後悔し警察がやって来ない事を祈る。
「こんばんは。」
「湯那ちゃん。さあ、行こう。」
男は、ヘルス嬢を連れてホテルに入って行く。
永眞は、遠くに車を止めいつも着ないブランド物の服に身を包み、金髪の長いカツラとサングラスと大きく可愛い帽子を被り変装し2人を追う。