純愛~妻が僕を殺すまで~
  

「大丈夫。ちょっと頭痛がね。」


 仕事から帰って来た娘に声を掛けられて永眞は、答えた。

 夫への疑惑が募り…永眞は、家事に集中出来なくなっていた。


「そう…ならいいけど。」


 娘は、部屋に戻って行く。永眞は、それを見届けると夫の書斎へと向かう。


「“何か”…あるはず。」


 永眞は、部屋の中を探す。掃除を小まめにするようになってからコレと言って怪しいモノは、見つかっていない。

 しかし…ホテルの明細書以外に“何か”がありそうで探さずには、いられなかった。


「本…」


 永眞は、本を探す。


「見つけた。」


 タンスの中に男なら必ず持っているだろう本が出て来た。


「こんなにたくさん。」


  
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