純愛~妻が僕を殺すまで~
  

 永眞は、直ぐに雑誌を広げた。 初めてでは、無いが自分の暮らす範囲内に多くの風俗店の電話・住所が載っていて驚いた。


「まさか…全部通ってるの?」


 永眞は、あまりのショックに倒れそうだった。

 雑誌の所々に赤丸や赤線が書かれている。永眞は、またノートに書き出してみる。

 書き出すとそこには、同じ店と同じヘルス嬢が出て来た。


「湯那…お気に入りなのね。」


 知ってしまいまた、気持ちが崩れる。 【遊び】なのか…【浮気】なのか…解らない事が苦しい。

 しかし…この雑誌の量とあのホテルの明細書。赤丸と赤線の若いヘルス嬢。


「【遊び】そうよ。【遊び】だわ。」


 永眞は、雑誌をまとめて直ぐにゴミステーションに捨てた。
 夫をまだ…信じたかった。


  
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