最初で最後の恋
彼女はしばらく入院した。

俺はその間頑張って仕事した。

仕事が終われば彼女のお見舞いに行った。

夏が過ぎ秋が過ぎても彼女は退院しなかった。

その日も仕事が終わり病院に行ったら彼女の両親に呼ばれた。

そこで最悪な事を聞かされた。


彼女は…『白血病』

バカな俺にもその病気は知ってた。

知ってたけどまさか身内…しかも最愛の彼女がその病気にかかってしまった。

前兆があったはずなのに何故気づけなかったのか…

そんな自分自身が情けなく彼女の前では明るく振る舞って病院を出て一人バイクで海に向かいそこで泣き崩れた。

なんで彼女が…なんで真面目に生きてきた彼女が苦しんで悪さばっかしてた俺が…苦しまないのか…

神様を恨んだ。
なんで神様は俺じゃなく彼女を選んだのか…
< 17 / 21 >

この作品をシェア

pagetop