時空の森と悪戯な風
アタシの家に着くまでの間、殆ど会話も無かった。
30分位の距離が、1時間にも2時間にも感じる。
家に着いた時
“やっと、この重苦しい空間から解放される…”
と思った。
確かに付き合ってる二人なのに…
『結婚』の話まで出た二人なのに…
少しずつ、すれ違っていく…
作り笑いで彼を見送るアタシと、それに応える彼。
『本当は知ってるんだよ、アナタの(お前の)秘密を』
お互いの心の奥で、言いたくても言えないセリフを叫んでいた。