時空の森と悪戯な風
「どうして黙ったままなんだよ!」
イライラしながら圭介が立ち上がり、玄関に向かった。
「俺は弥生の何だったんだ?俺なりに弥生との、これからの事を考えてたのに
「待ってよ圭介…」
圭介が振り返る。
アタシも、もう言わなきゃならない。
「圭介、今朝あの森で何をしてたの?」
「あの森って?」
「噂の森よ」
「あの噂の森?俺は同僚の家に泊まったって言ったろ?」
「違う。アタシ見たのよ。駐車場に車あったし、圭介の後を付いていったのよ。ねぇ、誰と会ってたの?!」