先輩のスーツ姿―卒業―
「おめでとう」
先生も、うれしそうに
言った。
あたしは
その光景を、
見ていた。
ふと、先輩が
後ろをむいた。
「あれ、海(うみ)ちゃんじゃん」
先輩が顔を近付けてくる。
「こんにちは!先輩、受かったんですか?」
すると、先輩は
さらに笑顔になった。
「おう!マジ受かってよかったよ!あそこ、倍率高いからな」
「先輩なら受かるだろうと思ってました!」
「まじ?サンキュー」
「おめでとうございます」
「ありがと!」
そういって
先生のとこに
戻っていった。
先輩の背中は、
希望に満ちあふれてて
そう、
なんか遠い存在のように見えた。