2人のゴール

 咲月のクラスへ行く。
「咲月!!」
 咲月の名前呼ぶの、久しぶりだ。
「何?」
 近くで咲月を見るの、久しぶりだ。
 何もかもが久しぶりだ。
「はい」
「手紙?」
「うん。じゃ」
 俺は自分の教室に戻った。

 咲月は来ないかもしれないけど、俺は待ってるよ。ずっと。

「渡してきたのか?」
 教室に入ると、すぐに俺に駆け寄ってきた佐久間。
「あぁ」
「来るといいな」
 来てほしい。
 俺には、願ってることしかできない。

 俺は思う。
 この3年間で、俺は成長したと思う。
 自分で言うのはおかしいかもしんねぇけど、強くなったと思う。
 俺が強くなれたのは、咲月のおかげ。
 俺は、咲月に恋してよかった。
 咲月に恋してなかったら、俺は告白の大切さを知ることができなかったと思う。
 それに、恋の辛さも、嬉しさも、楽しさも。
 咲月から、俺はたくさんのことを学んだ。
 だから、咲月には感謝してる。
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