2人のゴール
やる気のない男子。
作業しないでしゃべってばっか。
これじゃ招待状完成しないよ。
男子のみんなはただ書くだけだと思っていたらしい。
招待状は書くだけじゃない。飛び出すカードを作るんだ。
やる気のない男子の中に1人だけポツンと私がいる。
時刻はもう4時。
「作業終わりにしてください」
作業が終わり、やる気のない男子は部活に行く。
私1人でやった方が絶対に速く終わる。
クラスごとに作る招待状は違っていて、2組で残ったのは私と、真希、麻衣だけだった。
3人で作業をしていた。
「告白しないの?」
「え!?」
真希の突然な質問に、間抜けな声をだしてしまった。
「しないしない」
無理だよ。
絶対にふられる。
「咲月の好きな人誰なの~?」
「教えない」
好きな人は真希にしか教えてない。
「え~。それじゃあうち話に入れないじゃん」
それはかわいそうだけど……。
無理なものは無理。
「えっとね~、2組」
「ちょっと、真希!!」
言わないでよ~。
部活も言われたら絶対分かっちゃうよ~。
「吉田?」