2人のゴール

 朝、階段を上って、やっと4階について、すぐ目の前に未来がいた。
「吉田と付き合っちゃえよ」
 と言われた。
 またそれ?
 とは思いながらも、嬉しく思っている自分がいる。

 英語の時間。
 今日の英語は、テストがある。
 1人ずつ廊下に呼び出されて、過去の英文を1分以内に5こ言うというテスト。
 女子の出席番号順からだから、私は1番目。
 こういう時、「石橋」って困る。

 みんな、席を移動してしゃべってる。
 私は、廊下に行ってテスト。

 
 テストが終わって教室に戻ってきた。
「咲月~、何個言えた?」
「5こ」
 席に戻ると、目の前には慎也が座ってた。
 私は後ろを向いて、未来たちとしゃべってた。
「ほら、目の前にいるよ」
 慎也のことだ。
「うるさいっ」

 慎也がテストを受けに廊下に行った。
 
「さびしい?」
「は?さびしくないし」
 それは本当。
 そんなんでさびしくなんないよ。
「あ、戻ってきたよ」
「だから、何!!」
「相思相愛」
 相思相愛じゃねぇし。
 そうだったらいいけどね。
 
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