ウソつきなキス☆生徒会室のラブソファー
「書記と副会長がデキるといけないから、お前これ持って先言ってろ、って颯太先輩が」

「さっすが颯太、ぬかりないねー!」

「まー昨日もですけど」

「昨日?」

「生徒会室の掃除、颯太さんが抜けなきゃいけなかったみたいで、様子見といてってメール来たんです、だけど、」

高宮先輩は何かを察したかのような顔をしてニヤっとし、

「なるほどね」とだけ言うと、ケラケラと笑いながら教室に入り、ソファーに転がると、ケータイをいじって手伝う様子はゼロ。

机並べ、黒板消し、プリント配り…委員会が始まるまでにやらなくてはいけないこと。

黒板消しを手に取った私に幸也くんが近寄ってきて、

「僕やりますから。先輩上のほう届かないでしょう?プリント、配っておいて下さい」
と言ってニコリと笑った。

何このキレイな笑顔と気遣い!年下なのに頼れる!
< 54 / 58 >

この作品をシェア

pagetop