ウソつきなキス☆生徒会室のラブソファー
「あ、ありがとう」

そう言って黒板消しを渡したとき、彼は一瞬動きを止めてから、近寄って深呼吸をして、

「先輩って、いい匂いがしますね」

なんてことを言った。

「おーい幸也、未桜ちゃん口説いたらダメだかんねー」

ケータイの画面を見たまま、高宮先輩はそう言う。

口説かれたのか?私、いま。

「昨日、ココに様子見に来たんですけど、寝てました?」

え、この子にも、見られていたのか…。
遠慮がちにうなずく。

「寝てるなんて俺てっきり、高宮さんが連れ込んだ女だと思ったから。颯太さんに、書記さんはいなかったです、ってメール打って帰ったんですよね」
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