◇ずっと、大好きでした◇
「えっ?? 嘘――…!!」
奏が 渡してきたのは
ボタンだった。
ふと 奏の学ランを見ると
全部ボタンが取られていた。
「他のボタンは取られたけど
第2ボタンは守った!!」
ニカッと爽やかに笑う奏。
「な…んで?? ふぇ〜…
ありがどう〜…!!」
あたしは 溢れてくる涙を
止めることが出来なかった。
「わっ!! 泣くなよ…!!」
奏は あたしの頭を
わさわさと撫でてくれた。