お隣りさんちの幼なじみ君
吹っ切れる為に
「ごめん。悠真。私、何か変」
唖然としている悠真を残して、急いで家へと戻った。
私、悠真が好きなんだ。
本当は、好きだったんだ。
そんな事をいまさら気付くなんて・・・。
自分の部屋まで駆け上がった時、紗知から電話がかかってきた。
「もしもし、未央?一体どうしたのよ!急に居なくなるから、心配したじゃん」
「ごめん、紗知・・・」
そうだった。
キスシーンに傷ついて、勝手に帰ったんだった。
「どうしたの?声、変だよ?」
紗知の声を聞くと、今まで抑えていた気持ちが、一気に溢れだした。
「紗知~。聞いてよ~」
大声で泣きながら、さっきの悠真とのやり取りを、紗知に話したのだった。