激甘 レッスン♪
お兄ちゃんは私の背中にゆっくりて手を回した。

来る。

そう思い目をつぶるとお兄ちゃんは私の耳元で、
「駄目だ」
と呟いた。

…駄目?

私はお兄ちゃんの背中に回していた腕をほどき上を見上げてお兄ちゃんを見た。

「…駄目だよ。俺ら家族だし。こんな事、しちゃいけないんだ」

そう言ったお兄ちゃんの顔は真剣で。

お兄ちゃんを誘惑した私が何だか恥ずかしく感じた。

私は何がしたかったの?

エッチ?
キス?

違う。
私はただお兄ちゃんの事が好き。

男の人として?
お兄ちゃんとして?
分からない。
分からなくなっちゃったよ。

涙なんか流すつもりなんかなかったのに私の目からは涙が流れた。

そんな私を見て動揺するお兄ちゃん。

「どうした!?」

本当だよね。
意味分かんないよね。
困らせたのは私のほうなのに。
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