わがまま、言わせてよ【ミュージシャンとの恋】
『……?!』
……気持ち悪い。
なんで、
こんな時に−−…。
直ぐさま
口を手で覆うと、
あたしは、その場にしゃがみ込んでしまった。
そんなあたしに気付き、声をかけてきたマネージャー。
「…かよさん?大丈夫ですか?」
隣に居たマネージャーは、あたしを見ながらそう言ってきた。
異常な行動をとったのだ。
無理もない。
だけど、
今、ばれるのはまずいから−…
「大丈夫…、トイレどこ?」
息をはいて、気分を落ち着かせる。
「トイレ、ですか?ここを出て、来た道とは反対側の道へ行くと−…」
「ありがとう」