わがまま、言わせてよ【ミュージシャンとの恋】
『傍観者は黙ってろッッッ!!!!』
ヨシキが怒鳴り散らしている中、アキラは妙に落ち着いていた。
「…たこ」
マネージャーに近寄り、肩に手を乗せるアキラ。
「おまえ、カヨちゃんの居場所知ってるの?」
自然に、ヨシキはマネージャーの胸ぐらから手を離していた。
「…ト、トイレ」
恐る恐る口にした一言。
「トイレ?」
皆が振り向き、マネージャーに視線が集まっている時、一人走り去って行った奴がいた。