わがまま、言わせてよ【ミュージシャンとの恋】





『佳代−−…ッ!!』











オレは、気付けば女子トイレの中へ踏み込んでいた。






バタンッ−−…



『−−佳代?!』




静かなトイレに、自分の声だけが響く。

まだ、流して間もない水の音と共に。








隅々まで、見える限りを見回した。








自分の声も、流れた水の音も…トイレ内が静まり返ったその時、
一つの個人トイレの扉が開いた。








< 111 / 155 >

この作品をシェア

pagetop